ムツゴロウさんの訃報に接して

ムツゴロウさんの訃報

「ムツゴロウさん」の愛称で親しまれた作家の畑正憲さんが5日、心筋梗塞のため87歳で死去したことが報じられました。

ムツゴロウさんといえば、動物たちとのふれあいを紹介した人気テレビ番組「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」を思い出します。

当時、「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」は20年もの間お茶の間に愛されてきました。ムツゴロウさんは国民的有名人でした。

私も、幼少期気づけば「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」を熱心に観ていたような記憶があります(年齢がバレてしまいますが…)。北海道にあるムツゴロウ王国に行ってみたいと真剣に考えたものです。

「よーしよしよし」とスキンシップを図って動物に顔を舐めさせる姿を、今も思い出される方は多いのではないでしょうか?

私が動物好きなのも、ムツゴロウさんの影響を多分に受けていると思います。

ムツゴロウさんの動物との流儀

ムツゴロウさんは、

動物と目線を同じくして顔を近づけ

動物を撫でて愛情を伝え

動物に舐めてもらったり時に舐め返したり、

動物と同じ動きや立ち振る舞いをし、

同じ鳴き声で接したり話しかけたり

していました。

そうすることで、動物との心の距離を縮め、動物との信頼関係を構築していたのでしょう。

動物もそれに応えるように、ムツゴロウさんを人間ではなく自分と同類の動物だという態度を示していました。

ロケ中に、右手中指の第1関節から上をライオンに食いちぎられるアクシデントがありました。

その際、ムツゴロウさんは「けがを恐れていたら動物と付き合う資格はない。ライオンは悪くない」と言っていたそうです。

動物に対して真剣に、全身全霊で向き合っていたのですね。

ムツゴロウさんから学んだこと

ムツゴロウさんは動物だけでなく、人々からも大いに親しまれてきました。

動物と目線を同じ高さで近づき、スキンシップを図るその姿が、人々の心を打ち、心の距離を縮めたのだと思います。

相手と真剣に向き合えば、いつか相手も同じように返してくれる。

これは、人間社会においても言えることなのではないでしょうか?

AI化が進み、コロナ渦を経て、コミュニケーションが希薄になりつつある今、

“大事なことほど目線を合わせて会話する、心を伝える”

“真剣に向き合えば、相手も真剣に応えてくれる”

という意識が大切だと思います。

 

畑正憲さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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